信州産ソルガムに魅せられて
長野県中小企業診断士協会の会員の五味誠です。
中小企業を取り巻く環境がコロナ禍を経て大きく変化しているなか、経済産業省、中小企業庁、金融庁などは、中小企業を支援する関係団体等に対して「伴走支援」を強く求めるようになってきています。ひと言に「伴走支援」としても、その範囲や領域は様々ではありますが、中企業診断士との親和性は極めて高いものであり、またそこに役割と存在感を一層見出すことができるものと考えております。
本日は、その伴走支援の事例として、長野県中小企業診断士協会の会員2名が支援し、いま長野市内外で評判となっている「信州産ソルガム」を使った「グルテンフリー専門店」をご紹介したいと思います。
それは、2023年4月に長野市若里にオープンした長野県待望のグルテンフリー専門店「縁-enishi-」です!
ソルガムについて少しご説明いたします。(出典:同店PR資料等)
〇ソルガムは、「モロコシ」「タカキビ」「コーリャン」などとも呼ばれているイネ科の穀物。原産地はアフリカで、日本には遅くとも室町時代には伝来したといわれています。子実を穀物として、また粉末は小麦粉の代わりになり、さまざまな食品に加工が可能です。信州では昔から米の代用でお餅にして食べられていました。グルテンフリーであり、GABAが豊富など栄養価も高いため、スーパーフードとして健康や美容に関心のある方々から注目されています。
〇ソルガムはグルテンフリーだけでなく、「ヴィーガン」「ベジタリアン」などの動物性食材を避けるため方々との相性が良く、「プラントベースフード(自然由来)」の食品としても注目を集めており、子供から大人まで安心して食べることができる食材です。長野市の学校給食でも採用されています。
〇循環型社会のトップランナー。ソルガムは、水の管理がいらず、栽培中農薬を使用する必要がないため、栽培しやすく環境に優しいことから、広がり続ける耕作放棄地や農家の高齢化という問題の解消につながると考えられています。また実を食用にする以外にも、茎葉を建材やキノコの培地などへの活用、使用後の培地をエネルギーに転換したりなど、資源を余すことなく多段階で利用することで、持続可能な社会に寄与しています。
同店の特徴としては、アレルギー原因物質を含まないソルガムを使ったパンやドーナツ、焼き菓子などを併設された「グルテンフリー環境に徹底された工房」で製造し販売しています。
そして「縁の商品への5つのこだわり」として、「①グルテン・白砂糖フリー、②地産地消、③安心して食べられるこだわり食材、④環境に優しい、⑤つながりを大切に」を掲げています。
食べ物に対する環境変化・体質変化等により、食物アレルギー・グルテン不耐性が社会的課題として取り上げられる中で、世界的に見てもグルテンフリー市場は拡大傾向にあり、日本においても同様に求める声は増加しています。
そのような社会的環境下において、中小企業診断士の伴走支援としては、「信州産ソルガムの市場性検証・マーケットイン(B to B、B to C)、グルテンフリー市場の検証、同店スマートニッチ戦略・ビジネスモデル立案、フードロス・アップサイクルの考察、店頭販売レシピ考察、店舗設計・デザイン助言、収支計画・資金繰り計画立案、事業再構築補助金申請・モニタリング等」であり、創業期から成長期へのステップアップを図るものとなっています。
皆さまには、スーパーフード「ソルガム」を堪能し、また、上記のとおり中小企業診断士の役割を垣間見ていただきたく、同店を訪れていただければ幸いです。
(事業者さまの長野県中小企業診断士協会コラム欄にご理解をいただき本件投稿しました。)