ギリギリ族のHACCP
HACCPの制度化が、2020年6月1日からスタートすることになりました。
1年間の移行期間を経て、2021年6月1日から完全施行となります。
一方で、2015年に食品表示法が施行されてから、移行期間の5年が過ぎ、2020年4月1日の完全施行が目前に迫ってきました。
驚くべきことに、このタイミングでの食品新表示セミナー依頼が増えています。
年明けだけでも県内4か所で「最後の総復習」と銘打って商工会議所や地域振興局とタイアップしたセミナーを予定しています。
実際に表示ラベルを持ち寄ってチェックする時間も設けますが、回収命令にもなりかねない重要なアレルゲン表示等の間違いも散見されます。
5年の猶予期間があっても、実際にはぎりぎりまで対応が出来ていない、いまだ制度についてよく理解できていない事業者が多いことがよく分かります。
この調子では、1年しか猶予期間のないHACCPへの対応も危ぶまれます。
対応が遅れがちなほとんどの小規模事業者は、HACCPに沿った衛生管理ではなく、「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」をすればよく、新たな設備投資や民間の認証取得を必要とするものではありません。
今やっている衛生管理を見える化し、衛生計画を立て、実行し、記録する。「HほんまにAあかんことをCちゃんとCチェックしてPペンで書く」のです。
2018年の法改正からようやく政省令が整い、今年から来年にかけて、HACCP関連のセミナーも多くなりそうです。
お近くで開催の際は、是非参加して少しずつでも確実に対応を進めていきましょう。
ナカミ創造研究所 中田麻奈美