MG研修で広がる診断士と地域事業者のつながり

今年7月、長野県中小企業診断士協会青年部の主催で、野沢温泉にてMG(マネジメントゲーム)研修が開催されました。参加者は約20名で、多くが初めてMGを体験する診断士の先生方でした。私はインストラクターとして研修に関わり、MG経験が豊富な地元の事業者様にもプレイヤー兼補助役として参加いただきました。交流会も含め、診断士の先生方にとっては「インバウンドで賑わう地域で奮闘する事業者の生の声」を聞く貴重な機会に、事業者様にとっては「診断士との対話を通じて経営スキルを学ぶ」場になったように思います。
私自身も診断士としての活動のほかに旅館を経営しており、MGとの関わりは長く続けています。もともとは自らの経営力を高める目的で参加してきましたが、現在ではインストラクターとして社内研修に取り入れ、人材育成の一環として定期的に実施しています。自ら考え行動することを重んじるチーム運営の基盤は、MGでの学びを通じて培われてきたものです。今回の研修でも、そのような組織文化づくりの視点を診断士の先生方と共有できたことは大きな収穫でした。
弊社で行うMG研修は、社員の研修を目的としながらも外部にも開かれており、野沢温泉地域を中心にした事業者の方々にもご参加いただいています。その結果、参加された事業者様が診断士活動の支援先につながったり、MGを体験した経営者様とのやり取りでは一歩踏み込んだ議論や実効性のある取り組みにつながったりと、思わぬ広がりを見せています。研修が単なる学びの場を超えて、地域と診断士を結び付ける役割を果たしていると感じています。
過去には、地域の子ども達も参加可能としたMG研修を実施したこともあります。参加した子ども達が「早く商売をしてみたい!」「お父さんの跡を継ぎたい!」と目を輝かせて話していた姿はいまも忘れられません。事業承継や後継者不足が深刻な課題となるなかで、次世代に経営の楽しさを伝えることの大切さをあらためて実感しました。
現在、物価高騰を価格に転嫁できず苦しむ事業者様や、事業承継の壁に直面して廃業に追い込まれる事業者様も少なくありません。MG研修は、そうした事業者様が自ら経営を体感し、意思決定の力を養い、前向きなモチベーションを持つきっかけとなり得ます。私自身、MGとの出会いに心から感謝するとともに、その開発者である西先生への恩返しの思いも込め、これからも地域事業者様の活性化に貢献していきたいと考えています。
河野今朝成







