二足のわらじ (後編)

3、シナジー(相乗効果)は実はある

登山を通じて経営を考える事が、私はよくあります。アウトドアビジネスと言われるジャンルはもちろんですが、登山を通じて様々な企業(の経営やマーケティング)に接する機会があるのです。例えば、旅行業・観光業・宿泊業(旅行会社、ツアー会社、山小屋などの宿泊施設)貨客運送業(バス、タクシー、ロープウェイやリフト、ヘリ会社)スポーツ用品メーカー、マスコミ(新聞、TV、専門誌)等々・・。そこで得られた知見や情報は、中小企業診断士の活動にも活かすことが出来るものです。逆に、経営の専門知識があることでの山岳ガイドとしてのメリットもあります。例えば製造業などの労働安全衛生の分野で「リスクアセスメント(リスク評価)」という考え方、手法を用いますが、これは山岳ガイドの世界でも実は利用されています。また、山での旅程、行程を管理するのに、建設業や製造業での進捗管理、工程管理の考え方や手法も大変役立つものです。

 

さて、とはいえ私がもし、コンサルタントから「山岳ガイドもやりたい」、逆に山岳ガイドから「コンサルタントもやりたい」と相談を受けたらどう答えるでしょう。既存の顧客と商品(サービス)、どちらも生かすことが出来ない事業展開の類型を「多角化」と呼び、「選択と集中」とは逆に、多くの経営資源(ヒト、モノ、カネ、情報)を必要とするのみならず、リスクの高い手法となります。したがって中小企業診断士としては、「止める」のが一般的な解です。しかしながら、経営戦略上も、あるいは投資にも「逆張りの妙味」というものがあります。他がやらないことを敢えてやるからこそ、リスクに応じたメリットを享受できたり、業界においてオンリーワンの立場を確立できたりもします。

 

私の名刺の片面は中小企業診断士、もう片面が山岳ガイドの名刺になっています。興味を持たれた方は是非名刺交換しましょう。

「中小企業診断士とMBAを持っている、(おそらく)日本でただ一人の山岳ガイド」

「山岳ガイドで救助隊員でもある(おそらく)日本でただ一人の中小企業診断士」

北原貴穂がお送りしました。次回もお楽しみに!

 

北原貴穂

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