農業における事業承継について

こんにちは。中小企業診断士の北原と申します。
農業における事業承継については、農林水産省ウェブサイト(https://www.maff.go.jp/j/keiei/keieikeisyo.html)にその考え方や事例が紹介されています(農水省の手引きでは事業承継ではなく「経営継承」と表現されています)。農業における事業承継は、後継者が親元で就農する親族内継承のほか、従業員等親族以外への継承、また、外部人材とのマッチングによる第三者継承などの類型があります。

事業承継は一般的に次のようなステップで進められます。
1 事業承継に向けた準備の必要性の認識
2 経営状況・経営課題等の把握(見える化)
3 事業承継に向けた経営改善(磨き上げ)
4 事業承継計画の策定
5 事業承継の実行

論点が多岐にわたる事業承継ですが、特に農業では、作物の生産サイクルを踏まえた事業承継計画の策定が必要と考えられます。品種によっても異なりますが、農業における作物の生産サイクルは米や果樹では年1回、野菜では年数回であり、飲食店や製造業と比較して長いことが特徴です。事業承継のプロセスのなかでも、技術・ノウハウの承継については、作業に従事しながら技術・ノウハウを承継するという機会を計画的に設けるため、現経営者の年齢も踏まえてできるだけ早期に事業承継の必要性を認識し、事業承継計画に落とし込むことが必要と考えられます。

かく言う私の実家も規模は大きくありませんが米作りをしております。どのように受け継いでいけばいいか、上記のステップでいうところの「事業承継に向けた準備の必要性」を感じ、上記の手引きを参考にしながら、また、栽培日誌をもとに父親に話を聞きながら、徐々に経営状況の把握を始めているところです。これまでは田植えや稲刈り等、農作業の手伝いという形で関わってきましたが、米作りを「作付計画~販売」までの一連の経営のプロセスとして捉え直すと知らないことばかりであり、「経営状況の把握・見える化」の重要性と大変さを痛感しました。また、農業は気候や病害虫への対応が必要となり、必ずしも毎年同じ状況とは限らないことから、できるだけ早期に事業承継計画を策定し、限られた機会を活かして技術・ノウハウを受け継ぐ必要性を実感しています。中小企業診断士としての経験を活かし、少しでもスムーズに受け継いでいけるよう、考え、実践して行きたいと思っているところです。また、こういった経験を中小企業診断士としての活動にも活かしていければと思います。

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