正しい数字が「正解」とは限らない

中小企業診断士の小松です。
私は週末の早朝10キロのランニングをしています。健康維持目的で、記録や大会出場を目指すのではなく、のんびり走っています。
とはいえ、10キロはそれなりに負荷があるため、ランニングシューズはきちんとしたものが必要です。
最初はネットの情報からなんとなく購入していたものの、やはり「膝が痛い」「もう少し蹴り出しや着地をスムーズにしたい」といった欲が出てきます。
手探りでいろいろ試したものの、「これが正解」という実感は持てません。そんな折、実際に走ってフォームや足の形を3D計測して、最適なサイズを教えてくれるサービスがあると知り、素人判断よりも、計測データとプロのアドバイスがあれば、より良い選択ができるのではないかと、東京にあるメーカーの旗艦店で計測をお願いしました。
旗艦店は混雑しており流れ作業のようで、その場で購入するには至れませんでしたが、正確な計測なので後日これを基に新しいシューズを購入し、これで万全!
と思ったのですが、そうでもない。
当初はご機嫌で走っていたものの、爪先がうっ血し、歩くのもしんどいほど腫れてしまい、あまりに辛いので、近所のスポーツ用品店に相談に行きました。
こちらは所謂量販店です。店員さん自身がランナーで、空いている時間帯だったこともあり親身に相談に乗ってくれました。結論、「サイズが小さすぎます」
最適なサイズを選んだはずなのに?
実は、ランニングシューズはクッション性や反発力などの機能を付与する分、モデルによってサイズがかなり違います。数字の上では最適な選択をしていても、実際はぴったりすぎて爪先を圧迫していたのです。今度はモデルも含めて詳細にフィッティングし、ワンサイズ上のものをその場で購入しました。
新しいシューズになってからは非常に快適で、走るのがより楽しくなりました。
さて、このプロセスは経営の世界にもそのまま当てはまります。
自己流やネットの情報だけでそれらしい対策を選んでも、それが実態に合っているかは分かりません。たとえば決算書の数字が良好でも、実際の資金繰りは苦しい、ということはよくあります。だからこそ専門家の目で状況を確認してもらい、数値だけでは見えない実態とのズレがあれば、その都度補正していく。シューズのフィッティングと同じです。
もう一つ感じたのは、「専門家であれば誰でも同じ答えを出すわけではない」ということです。東京の旗艦店よりも地元の量販店の店員さんの対応の方が、私には合っていました。ブランドや規模の大きさではなく、相性の問題だったのだと思います。
経営の相談相手も同じで、知名度や規模だけでなく、実際に自社の状況としっかり向き合ってくれるかどうかが大切です。
数字だけではわからない世界は身近にもたくさん存在しています。そうしたズレを異なる視点で検証していくことこそ、私たち診断士がお役に立てる部分だと考えております。








