5年先を見据えた経営計画の重要性

中小企業診断士の岡本です。
最近、「先が見えない状況の中で中期・長期の経営計画を策定する必要があるのか?」という質問をよくいただきます。
そんな時、私は「こんなに先が見えやすいのに、経営計画を立てないなんて自殺行為ですよ」と伝えています。

先が見えない世の中と言われているのに、先が見えやすい?

トンチのような問答ですが、実際に今は非常に経営環境の先が見えやすいです。
例えば人材。今後、採用がさらに困難になることは火を見るより明らかです。
例えば賃金。間違いなく数年後に最低賃金1,500円に近づきます。
例えばAI。直接のコミュニケーションを要する仕事以外は、その大半がAIの得意領域となるでしょう。
例えば国内需要。人口減少と物価高で、劇的に回復することはまずあり得ません。

さて、これでも先が見えないと言えるでしょうか。
物事を正確に捉えるとすれば、「現状よりも困難な状況になるという先が見えやすい」とも言えます。

現状より困難になるのが予想できるのであれば、答えは一つ。
今から5ヵ年計画を立て、「改善」と「投資」のロードマップを策定しましょう。

改善は、現在の経営状況を上向きにしていく活動を指します。
投資は、経営力をさらに高めていくための活動を指します。
どちらが欠けても、5ヵ年計画として成り立ちません。

そうは言っても、いきなりゼロから計画を策定するのは難しいです。
そこでおすすめなのが「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」で改善と投資を考える方法です。

例えば現在の経営状況が悪く、改善をまず重視しなければならないのであれば、社内の見える化を徹底的に行い、情報を整理する(効率化につなげる)必要があります。
他にも人材の定着につながる施策を打つ(ヒト)、商品サービスを見直して利益率を高める(モノ)、資金調達を行う(カネ)、などが改善の施策として挙がります。

そこから投資につなげるのであれば、今度は人材採用や育成を行う(ヒト)、機械設備導入や建物の改修を行う(モノ)、新商品や新事業開発に向けた投資を行う(カネ)、AIツールで社内データを活用する(情報)、などがあります。

悪くなるという先が見えやすいのであれば、その未来を前提とした計画を策定することは、とても重要です。
実際に私が代表を務める会社では、2年前から中期計画を立てて人と情報に集中投資を行い、それが今の「他社が真似できない競争力」につながっています。

先を見据えて5ヵ年計画を立てる。
今は先行き不透明ではなく、悪くなるという先行きが見えています。
だからこそ、その未来を前提とした計画策定から始めてみましょう。

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