経営改善に”最も必要なもの”

こんにちは、中小企業診断士の岡本です。私は経営コンサルタントとして様々な経営改善を支援してきた傍ら、自身の会社でも数多くの事業を行っています。
そのような中で、私なりに考えた「経営改善に”最も必要なもの”」について今回はお話したいと思います。

経営改善の重要性について
現在、日本だけでなく世界中で物価高が進んでいます。長野県においても例外ではなく、多くの中小企業が物価高に苦しんでいます。
私のところにも経営改善の依頼が最近になって非常に増えましたが、大抵は非常に厳しい状態です。そんな厳しい状態の中、「どのようにすれば経営が良くなるのか」を考えるのが、私たち中小企業診断士です。
経営改善は、業績が好調な時でも重要です。なぜなら、業績が好調な時こそ企業の本質的な課題が見つかりにくいからです。例えば売上高が10%増えても、営業利益率が2%低下した場合、そこには必ず改善すべき何かが潜んでいます。しかし、売上高が増えるとそれだけ忙しくもなるため、どうしても改善に着手できないことが多いです。
業績が悪化している時も、当然ながら経営改善は重要です。しかし経営改善の重要性は分かっていても、実際に着手しようとすると中々進まないのが現状です。そして時間だけがすぎて手遅れになり、再生もままならず事業を断念することになってしまうケースが後を絶ちません。
経営改善を取り組む際に”最も必要なもの”とは
では、なぜ経営改善が進まないのか。時間的・業務的な余裕の無さも一因ですが、最も重要なのは、「経営者が現実を直視すること」だと私は考えます。
私も新事業に失敗して、多額の損失を出したことがあります。しかし心の中では「まだ大丈夫」という思いがあり、どことなく他人事のように感じてました。しかしいよいよキャッシュが枯渇してくると、否が応でも現実を直視しなければなりませんでした。つまり、「失敗を認めて、ここからどう立て直すか」です。
この「経営者が現実を直視すること」が遅れると、改善もままならない財務状況に陥ります。つまり、手遅れになってしまいます。こうならないためにも、現在の経営状況をしっかりと把握し、全て飲み込んだ上で「ここからどうするか」を考えていく必要があります。
経営はツラいが、面白い
日本では人口が減少し、物価高に直面し、そして需要が飽和状態です。そのような中、経営を続けることは非常に「ツラい」です。しかし私が経営支援だけでなく自身で事業も行っているのは、ツラい中にある「面白さ」がたまらないからです。
本来、経営とは面白くなければいけません。しかし経営改善は、面白いとは真逆の取り組みです。だからこそ多くの経営者さんが経営改善から目を背けがちですが、うまく行かない現実を直視し、次の「面白い」につなげることこそが、経営の醍醐味であると私は考えます。
うまくいかない時こそ現実を直視し、次の「面白い」につなげる。それが地域のためになり、持続可能になり、経営をさらに面白くしていきます。中小企業診断士は、そんなツラい「経営改善」の伴走者でもあります。だからこそツラい時は一人で抱えず、ぜひ我々を頼ってみてください。







