社員の「主体性」を育て、利益体質な会社へ

こんにちは、中小企業診断士の岡本です。
当社では現在、役員含めて14人の体制で回しています。その中で、大切にしている考えが「主体性」です。
主体性とはどのようなものか、主体性のある社員をどのように育てていくか、簡単ではありますが以下で解説いたします。

・主体性とは?
日本語の中でも特に曖昧な言葉である「主体性」ですが、実際はどのような意味があるのでしょうか。
リクナビネクスト(https://next.rikunabi.com/journal/20230831_m01/)によると、主体性とは「自分の意志や判断において、自ら責任を持って行動すること」と定義しています。
仕事においては「目的や課題を自ら設定して、その実現のために考え行動し、結果に責任を持って取り組む力」が主体性となります。

…さて、このような人材はどれほどいるでしょうか?
私が知る限り、大企業においても少数、中小企業においては経営者とごく一部の役員・幹部ぐらいしか思い浮かびません。
なぜこれほど主体性が珍しいかというと、日本では主体性を伸ばすような教育が行われていないからです。
例えば、主体性を育む力は何ですか?と聞いても、答えられる人は中々いないでしょう。
私は主体性を育む力を「人間力・思考力・リーダーシップ」の3つであると定義しておりますが、ではこの3つの力を普段教えているかといえば、学校でも職場でもほとんど無いのが現状です。

・主体性を育むには?
では、主体性をどのように育んでいけば良いでしょうか。
それは、普段の業務時間の中で「人間力・思考力・リーダーシップ」をとにかく学び、実践する機会を設けることです。
例えば私の会社では、毎週30分の勉強会で学びの機会を設けています。
プロジェクトや企画などを任せ、実践する機会を設けています。
インターンシップなどで、学生に向けて人間力・思考力・リーダーシップを社員が学生に教えています。
1on1面談の機会を毎週定期的に設けることで、社員のアウトプットに役立てています。

このような活動を続けてきたことで、現在では役員はもとより、スタッフ11人のうち5人が「主体性のある人材」に育ちました。
あとの6人についてはまだまだ勉強中ですが、それでも実践から1年で主体性のある人材を5人育てることができれば、御の字だと考えております。

どの会社でも、普段の業務に追われて学習や実践の機会を中々作ることができません。
そこで私がおすすめしているのは、「年間スケジュールの先埋め」です。
1年間の育成にかけるスケジュールを先に埋めてしまい、その時間は緊急対応以外絶対に予定を入れず、学習や実践の機会に充てます。
こうすることで、「緊急ではないが重要な」育成の時間を作ることができます。

・大企業に勝る中小企業の強み
中小企業では主体的な人材を育てやすい環境です。なぜなら、一つの業務に取り掛かるケースは少なく、むしろ複数の業務を横断的に行うケースが多いからです。
このような場合、何よりも「考え、実践する力」が必要です。
つまり、人間力・思考力・リーダーシップのうち、思考力とリーダーシップを育てやすい環境なのです。
もちろんそれだけでは不十分なので、外部講師の活用などもおすすめします。
研修は時間もお金もかかりますが、「何のためにやるか」が明確であると、効果は何倍にもなります。
ぜひあなたの会社でも社員の「主体性」を育て、利益体質な会社を目指してみてください。

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