商品そのものがほしいわけではない

皆様こんにちは。
長野県中小企業診断士協会の小林です。
夏がもうすぐそこですね。
今週から梅雨入りしそうです。
今回は商品開発や販売についてお話します。
よく「商品が売れない」「売れる商品を開発したい」と相談を受けますが、大事なことを一つ知っておく必要があります。
それは「お客様は皆様の商品やサービスそのものがほしいのではない」ということです。
「えっ!」と思われるかもしれませんが、これが大切です。
例えば、私は2014年に首都圏からUターンして長野市に戻り、最初の大きな買い物は「車」でした。
首都圏では公共交通機関が充実しており、車はほとんど必要ありません。
レンタカーで十分です。
では、なぜ車を買ったのか。
「車」がほしかったわけではなく、①経済的で、②利便性のある「交通手段」が欲しかったからです。
例えば、タクシーが同じくらいの利用料で、使いたいときに使えて、行きたいところに素早く移動できるなら、タクシーでもよかったのです。
自動運転が発達すると、無人の自動車が走り、空いていれば乗れる時代が来るかもしれませんが、同じ経済性、利便性があれば、それでも構いません。
もちろん衝動買いもありますが、基本的には消費者は解決したい課題や希望が先にあって、それを満たす商品やサービスを探しています。
ですので、目の前の商品がどのような課題、希望を解決するのかが分からなければ、購入されません。
また、これから開発する商品が、お客様のどのような課題や希望を解決するのかを明確にしなければ、売れる商品にはなりません。
なぜなら、お客様が欲しいのは「商品やサービスそのもの」ではないからです。