粉飾決算

こんにちは、中小企業診断士の中澤俊成です。

 

「厚化粧」、「化粧直し」、「ドレスを着る」というような女性に例えた表現をされるのが粉飾決算です。それは、会社が不正な会計処理を行い、内容虚偽の財務諸表を作成し、収支を偽装して行われる虚偽の決算報告のことを指し、財務状況や経営状態を実際よりもよく見せることです。

 

私の長い社会人生活のなかでは、そうした「厚化粧」の決算書を幾度となく目にしたことがあります。一般的に上場企業のそれと違い、中小企業の場合には資金調達に支障がでないように、資金調達を容易にするために、といった金融機関対策の側面が強いと考えます。赤字や債務超過では借入するのに苦労しますから、経営者がそうした誘惑に駆られるもの、悪いことではありますが、何となく分からないわけでもありません。

 

  • 架空売り上げの計上(動きのない不自然な売掛金が残る)
  • 架空在庫の積み増し(月商や業界平均に比べて異常に多い在庫)
  • 経費として計上すべきものの翌期への繰り延べ(売上高経費比率等が不自然な動い)
  • 支払い済み経費の仮払いや貸付金への振り替え(目立つ雑勘定)
  • 債務の簿外化

 

どれも、財務諸表や財務分析結果を時系列で眺めたり、目を凝らして勘定科目明細を見てみると、なんらかの違和感を覚えます。また、経常収支と損益の乖離が長い期間にわたり続いていて、それを財務収支のプラス(借入)によって賄っているケースは、そうした可能性が高いように思います。

 

こうした粉飾決算を続けていくと、当事者にとって大きな負担(事務的・精神的に)となりますし、経営実態がよく分からないという状態に陥ってしまうことになり、当然に正しい経営判断(意思決定)をすることが難しくなります。万が一、取引金融機関や仕入取引先に思わぬ形でそれを知られたときには、融資の引き揚げや商品仕入れができなくなる、といった最悪の結果を招くことも予想されます。いかなる事情があったとしても「人を騙す」といった行為は最終的にマイナスの結果しかもたらさない、と私は経験的に確信しています。

 

そういう意味では、最近の統計不正も粉飾決算と同じで、実際よりもよく見せようという恣意的な何かが働いていたのなら、本当に怖いですね・・・

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